商品について

サイズ W106xH155xD15mm
素材   
原産国 日本
容量
重量 128g

※古書のため、多少スレ傷み汚れがございます。

 表紙に判、裏表紙に書き込み有

 

明星詩抄 佐藤春夫編 

酣燈社 昭和26年初版印刷

 

本書は、日本近代詩の夜明けを告げた文学雑誌「明星」派の詩歌の中から、文豪・佐藤春夫が独自の審美眼で選び抜いた珠玉のアンソロジーです。与謝野晶子の情熱的な短歌をはじめ、明治の若者たちの魂の輝きが凝縮された、日本ロマン主義文学の金字塔に触れることができる一冊です。

 

「明星」とは何か?

明治33年(1900年)に与謝野鉄幹が創刊した雑誌「明星」は、それまでの古い形式や道徳に縛られた文学に反旗を翻し、個人の感情、特に情熱的な恋愛自我の解放を大胆に歌い上げました。与謝野鉄幹・晶子夫妻を中心に、北原白秋、石川啄木、高村光太郎といった、後に日本近代詩を代表することになる若き才能たちが集い、まさに文学革命の拠点となったのです。

 

編者・佐藤春夫の視点

本書の編者である佐藤春夫は、「明星」派の直接的な同人ではありませんが、そのロマンチシズムの精神を色濃く受け継いだ後代の作家です。だからこそ、彼は単なる作品の羅列ではなく、「明星」が日本文学に投じた光の本質とは何かを問い直す視点で、後世に残すべき作品を選び抜いています。憧れと敬意、そして作家ならではの批評眼が、この一冊の選集に独特の筋を通わせています。

 

出版社・酣燈社(かんとうしゃ)について

酣燈社は、戦後間もない昭和20年代を中心に活動した出版社です。混乱期にあっても良質な文学書を世に送り出すことに情熱を注ぎ、特に近代文学の作家たちの作品集やアンソロジーを数多く手掛けました。華美ではありませんが、実直でしっかりとした作りの本が多いのが特徴です。本書もまた、戦後の人々が再び文学の灯を求める中で、日本の近代詩の原点を見つめ直すべく企画された、志の高い一冊と言えるでしょう。


 

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